連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第82話「旅立ちの青い空」

日出子「静かに! 本なら 学校の図書室に行けば いいのが たくさん あるでしょ!」

子供「漫画 置いてないもん!」

子供「メダル もらえないじゃん!」

子供「そうだよ そうだよ!」

キヨ「大変だ…! 騒ぎを起こしちゃいけないよ。 ここは なんとか収めて!」

美智子「ええ そうね!」

日出子「さっさと出なさい!」

美智子「あの すいませ~ん! あの~ 今日のところは ひとまず お引き取り頂けませんか?」

日出子「帰れですって!」

美智子「子供達は そういう決まりが 出来た事を知らないんですから。 急に 『ダメ』って言われても 納得しませんし。」

靖代「そうよ! あんた達 不意打ちなんか 卑怯じゃないのよ!」

キヨ「まあ いいから いいから!」

和枝「でも この人達 勝手な事ばっかり!」

キヨ「ここは 美智子に任せて。 騒ぎになったら 損すんのは こっちなんだからさ。」

徳子「そりゃそうだけどさ。」

キヨ「子供に 何か あったら 困るだろ ね?」

日出子「何度も申し入れたはずですよ。 子供達に 俗悪漫画を 貸し出さないようにと。」

美智子「ええ…。」

母親「それなのに 何ですか! こんな安っぽい おもちゃのメダルで 子供の気を引いたりして!」

父親1「やってる事が こっちの要望とは逆じゃないか!」

美智子「分かりました。 ともかく ここは お引き取り頂けませんか…? 今夜にでも 改めて また…。」

日出子「これ以上… 話し合う余地は ありません。 貸本屋への出入りは 禁止! これは 規則ですから!」

子供達「何だよ! 聞いてないよ!」

キヨ「今日は 帰って!」

母親「帰りなさい!」

日出子「ほら ご覧なさい! こんな所に 出入りしてるもんですから 大人の言いつけに 従わないようになるんですよ!」

母親「しつけの妨げですわね!」

父親1「漫画なんか 読んでるから 子供が バカになるんだ! あんたら 貸本屋は 金のためなら 何でも貸すのか?!」

美智子「そんな…。」

政志「勝手な事 言うな!」

布美枝「政志さん…。」

政志「お前ら… よってたかって!」

父親「何だ あんたは。 失敬だぞ!」

政志「何すんだよ! おい!」

(もみ合う人達の声)

美智子「やめて~! やめて下さ~い! お願いですから やめて下さい!」

警官「どいて! どいて はい! 何の騒ぎですか?」

布美枝「あ… お巡りさん。」

(もみ合う人達の声)

警官「静かにしなさ~い!」

(子供の泣き声)

キヨ「えっ!」

布美枝「あっ…。 大丈夫?」

子供6「痛いよ~!」

布美枝「大丈夫?」

美智子「どこが痛いの? あら 膝が!」

(子供の泣き声)

美智子「わあ ごめんね! 痛かったねえ。 ごめんね…。」

(子供の泣き声)

美智子「ごめんね。」

<幸い 子供の けがは 軽い打ち身と擦り傷でした。 駆けつけた警官の計らいで 事件に ならずに 済んだのですが…>

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