連続テレビ小説「カーネーション」第52回「いつも想う」【第9週】

昌子「うっとこは 縫い子 5人しか おらんのです! 正月までに どんだけ みんなで急いだかて もう 今の分だけでも いっぱい いっぱいです! これ以上 注文 受けんといて下さい。 ええですね? あとのお客さんは うちが断ってきますよって。」

糸子「あっ ちょ ちょ ちょ ちょっ…。」

昌子「何ですか?!」

糸子「ちょ ちょ ちょ…。 なんとかする!」

昌子「はあ?」

糸子「縫い子が足らへんやったら 増やしたら ええんや。 なんとかするよって 心配しな。」

2階 仕事場

糸子「せやから 暮れまでは 下の仕事を 手伝うてもらわれへんやろか? このとおりや!」

勝「ええで。 どうせ 暮れまでは 国民服が 何着か入ってるだけやさかい。」

糸子「ほんま?」

勝「ああ。」

糸子「おおきに! 頼むわな。」

勝「ええやろ?」

2人「はい!」

<よっしゃ! こんで 職人3人 確保>

<あとは いつもの うちの お抱え助っ人団が おる!>

居間

ハル「うわ~ ようさん いてんなあ。 こら 米 足らんでえ。 どないすんねん? 千代。」

千代「いや~。 どない… どないしましょ?!」

ハル「知らん!」

千代「あっ あ…。」

オハラ洋装店

千代「糸子!」

糸子「ん?」

千代「こんで ええか?」

糸子「あ… いや もうちょっと こっち側にして。 ここら辺。」

千代「こっち側な…。」

糸子「うん。」

(直子の泣き声)

「こんにちは…。」

糸子「あ こんにちは。 堪忍なあ。」

(直子の泣き声)

(泣き声)

糸子「お母ちゃん 何か 甘いもん!」

千代「え 甘いもん? 甘いもんな。」

糸子「うん。」

千代「ほら おいで ほら おいで。」

「あの…。」

糸子「え?」

「昨日で 店の人らが みんな 里に帰ってしもたんです。」

糸子「何で?」

「戦争で きれが 売れへんように なったよって 店 ちいちょうせな あかんのやそうです。」

糸子「え~?」

「ほんで 大将と奥さんが 店 出んならんよって うちしか 子守りでけんのです。 どないしても つらかったら『明日からは 預かれませんて 言うてこい』て 大将に 言われたんやけど…。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク