連続テレビ小説「カーネーション」第98回「ライバル」【第18週】

居間

北村「うんま! これ 何よ このいわし! おかあちゃん また一段と 腕 上げちゃあんな。」

聡子「ほめられたで。 よかったなあ おばあちゃん。」

千代「ほんな事ない。 今日は いわしが よかっただけやん。」

北村「また そんな事 言うて。」

千代「ほんまですてえ。 ひいばあちゃんはな もっともっと 上手やったんやで いわし 炊くの。 なあ?」

糸子「う~ん。 いわしば~っかし よう炊いちゃったなあ。」

昌子「覚えてるか? ひいばあちゃん。」

聡子「覚えてへん。」

直子「うちは 寝てる顔だけ 覚えてる。」

優子「うちは 起きてる顔も 覚えてるわ。 怖かったでえ。 時々 優しかったけどな。」

千代「ええ おばあちゃん やったんやでえ…。」

糸子「文句ば~っかし 言うてたけどな。」

<戦争が終わって あっちゅう間に 10年がたちました>

玄関前

千代「気ぃ付けて~ 急に寒なったよってな。」

北村「おおきにやで ほんま。」

千代「いいえ。」

北村「おおきに おおきに。 ほんま おおきにやで! おかあちゃん ごちそうさん!」

優子「気ぃ付けてな。」

聡子「気ぃ付けて。」

北村「はいよ~! 歯ぁ 磨けよ ちゃんと。」

優子「分かってるわ。 大丈夫かいな?」

北村「大丈夫や。」

直子「ハハッ…。」

<昭和29年 内は41歳になりました>

オハラ洋装店

千代「ほんま 寒なったなあ。 はれ。 あんた また 仕事すんのかいな?」

糸子「うん。」

千代「あれ まあまあ。」

糸子「あんたら 早いとこ お風呂屋さん 行っちょいでや。」

優子 直子 聡子「は~い。」

糸子「よっ! あ~ よっしゃ。」

(糸子の鼻歌)

<さあ これからです>

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