榊原「主演は マット・ロリンズらしいで。
ひなた「えっ うそやん!」
榊原「ホンマ ホンマ。」
ひなた「めちゃくちゃ大型企画やないですか。」
榊原「僕も びっくりしたわ。」
ひなた「それで 江戸時代の日本が舞台って どういうことなんやろ。」
榊原「う~ん… 詳しいことは公表されてへんけど 日本人にも かなり大きい役どころがあるみたいやで。」
ひなた「へえ~。 誰が抜てきされるんやろ。」
榊原「多分 さっきのアニー・ヒラカワさんが 何人かピックアップして 監督に推薦して そこから決まっていくんやないかなあ。」
ひなた「そうか…。 そうれが キャスティングディレクターの 仕事なんや。」
榊原「それ以外は かなり大規模な オーディションがあるらしいわ。」
ひなた「オーディション?」
榊原「うん。 戦のシーンとかあるみたいやから 何百人規模やと思う。」
ひなた「何百人!?」
榊原「そや。 当然 立ち回りとか スタントとかできたら 有利やからな。 条映の俳優さんや 大部屋さんらにも チャンスがあるで。」
回想
五十嵐「五十嵐文四郎です。 五十の嵐と書いて 五十嵐。 アラカンの五十倍です。 よろしくお願いします。」
回想終了
大月家
ひなたの部屋
ひなた「あほやなあ。 あんたは。 あと もうちょっと我慢してたら スターになれたかもしれへんのに。」
(風鈴の音)
太秦映画村
「お待たせしました。 中へ どうぞ。」
ひなた「フフッ。」
アニー「Oh.(あら)」
ひなた「あっ…。 Sorry.」
アニー「Hello, Ms. Otsuki.(こんにちは 大月さん)」
ひなた「Hello, Ms. Hirakawa.(こんにちは ヒラカワさん)」
「Here’ your change. Thank you.」
アニー「It’s a cozy space.(居心地のいい空間ね)」
ひなた「Thank you.(ありがとうございます)May I… May I join you?(ご一緒してもいいですか)」
アニー「Of corse! Here. Have a seat!(もちろんよ どうぞ! 座って!)」
ひなた「Thank you.(ありがとうございます)」
アニー「Would you like one?(ひとついかが?)」
ひなた「Thanks, but I can eat them any time.(ありがとうございます でも わたしはいつでも食べられますから)」
アニー「I see.(そう)」
ひなた「Where is everyone?(みなさんは?)」
アニー「On the top of a mountain.(山のてっぺんよ)」
ひなた「A mountain?(山?)」
アニー「They went to see some old temples.(古いお寺を見に)」
ひなた「Oh. Location hunting.(ああ ロケハンですね)」
アニー「Right. I decided not to go today so I stopped by here.(そう 今日はわたしは行かずに ここに立ち寄ったの)I know…(知っているのよ)Kibinojo loves these dumplings, right?(黍之丞がこのおだんごを好きなのよね)」