海
このころ やんばるの子供たちにとって 山や海で『遊ぶ』というのは 『食べる』ということでした。
賢秀「わっ デージおいしい!」
良子「さすが暢子。」
歌子「あっ…。」
暢子「これ あげる! 食べたら おいしすぎて ちむどんどんするよ!」
和彦「ちむ どんどん…?」
暢子「うん。」
和彦「ちむどんどんって 何?」
暢子「ちむどんどんは…。 ここが どんどん。」
良子「心が ドキドキするっていう意味。」
賢秀「『少年ダッシュ』ちょっと借りよう。」
和彦「駄目だよ まだ全部読んでないから。」
賢秀「アキサミヨー。」
暢子「ねえ 東京には どんなおいしいものがある? いつも どんなもの食べてる?」
和彦「やっぱり 沖縄になんか来るんじゃなかった。」
賢秀「何か あれ。」
良子「何か 傷ついたね。」
暢子「悔しい。 や~っ。 東京のおいしいもの 食べた~い! 食べた~い!」