比嘉家
智「そっか。 仕事も下宿も決まったか。 鶴見なら ウチナーンチュも大勢いるし 安心さぁ。 いよいよ 次は俺の番か。」
歌子「智ニーニーの番?」
智「俺も 東京に行く。」
歌子「えっ? 何で?」
智「商売の修業するなら やっぱり大都会。 人口が全然違うから 扱う品物の量も違う。 鶴見の先輩に 手紙書いたら 仕事も紹介するって返事が来たよ。」
歌子「鶴見? 智ニーニーも鶴見? 暢ネーネーも 一緒?」
智「そっ それは それはたまたま。 のっ のぶ… 暢子は 関係ないさ。 まだ 誰にも言ってない。 歌子だけ 特別。 じゃあな。」
海
歌子「♬『名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実ひとつ 故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に幾月』」
賢秀「差せ! 差せ差せ 差せ差せ差せ 差せ~!」
ラジオ「『1着ゴールイン!』。」
(鐘の音)
賢秀「うわあ~!」
歌子「♬『実をとりて 胸にあつれば 新たなり 流離の憂い 海の日の 沈むを見れば』」
沖縄料理店・あまゆ
暢子「お待たせしました~。 ゴーヤーチャンプルーです。」
3人「頂きま~す!」
栄吉「マーサッサー!」
平太「今までのチャンプルーと 全然違う!」
暢子「ありがとうございます!」
栄吉「今度から 全部 暢子ちゃん作って!」
暢子「アハハハ…!」
トミ「暢子ちゃんは 手放せない。」
順次「であるわけさぁ。 俺も 最初から そうにらんでいたわけ。」
栄吉「お前なんか食べるなよ。」
伸吾「何でよ。」
栄吉「あと 俺のな。」
暢子「みんなで仲よく食べてください。」