仏壇
ハナ「(祈る声)」
おっと 言い忘れておりましたが 古波蔵恵尚は 例によって 旅に出ておりまして そして また 我らが古波蔵恵達は 音楽の勉強を 本場でするために アメリカは ニューオリンズという 場所へ 旅に出ておりまして…
ああ まともな者がいないね 古波蔵家の男には 頼むよ 文也君
恵理「うん? どうしたの? 文也君」
文也「いや いや… 何か急に ちょっと肩が重くなってさ…」
恵文「あれ~ 大丈夫か~? 若いのに 俺なんか 肩 軽いよ ほら」
勝子「だろうね 何にも 背負ってないからね」
恵文「…であるわけさ 何にも背負ってないからね ハハハ… えっ?」
勝子「バカだね~ 本当に」
奈々子「あの… おばぁ」
ハナ「何ね?」
奈々子「いや… あの… この2人 こうやって 写真飾ってると なんか 死んだ人みたい何ですけど…」
祥子「…だよね」
一同「はあ…」
ハナ「何言ってるわけ? 死んだら こっちでさ」
祥子「…うっ!」
奈々子「なるほど」
ハナ「大丈夫よ おばぁも 勝子さんも あんたたちも ここにいるみんな 家族だから この2人が死んだら 離れていても ちゃんと分かるよ」
恵文「…であるわけさ」
奈々子「そうですよね! 分かりますよね!」
祥子「えっ?」
奈々子「えっ? あっ! ちょっと おばぁ!」
恵文「まあ 死んでいないのは 生きてる証拠ということでさ まあ みんな パッといきましょうかね」
恵理「何ね それ?! 意味分からん」