善行「何を言うてんねん お礼なんかいるかい。」
晴海「もう1つ 聞いてもいいですか?」
善行「ああ なんや?」
晴海「あなたは… 誰ですか? どうして ここにいるんですか?」
善行「何を言うてんねん 俺や! 俺やんか!」
晴海「いやー! 触らないで!」
善行「お前の亭主の善行や!」
晴海「ウチのおとうさんは そんな優しい人じゃ ありません。 純 ねえ 助けて。」
善行「俺や!」
晴海「おとうさんとか 言ってるよ! いやー!」
純「お母ちゃん落ち着いて。」
晴海「怖い 怖い。」
純「本当にお父ちゃんでしょ。」
晴海「いやー こんなに優しい人じゃない ウチのおとうさん こんないい人じゃない こわいよ。 純助けて。」
純「落ち着いて お父ちゃん 諦めないでよ。」
善行「純 無理やで もう俺のことは ほっといてくれ。」
晴海「早く出て行って!」
純「お母ちゃん。 お父ちゃん!」
晴海「待って! 純 怖い 怖いよ。」
夜
正「おい 純 ちょっと来い。」
純「ちょっと…。」
正「お前 いい加減にしろよ。」
純「え?」
正「マリヤが庇ってるけど また余計な事したんだって? お父さんまで巻き込んでさ。」
剛「どうして お母ちゃんの苦しむようなことばっかりするんだよ。」
正「なんだよ 言いたいことがあるんだったら さっさと言えよ。」
純「私たち 私たち 兄弟が 今 ケンカしてる場合かな? ほら 小さい頃から 私たちは お母ちゃんに 助けられてきたんだよ。」
純「いつもお母ちゃんの笑顔に救われて 家族みんなが お母ちゃんに救われてきたんだよ。 せめて みんなで力を合わせて お母ちゃんが笑顔になるために みんなで頑張ろうよ。 ほら1本の矢だと 折れちゃうけど 3本の矢だと 誰か 昔の武将が言ってたでしょ。」
剛「織田信長だろ。」
正「毛利元就だよ。」
純「これからはさ お母ちゃんのために 世界最強の兄弟になろうよ。」