純「もしもし お兄ちゃん?」
正「おい 純 大変だ!」
純「お母ちゃんがどうかした?」
正「お母さんじゃなくて お父さんが!」
純「え?」
善行の元職場
純「失礼します。」
警備員「おとうさんですよね?」
純「あ すみません。」
元上司「お連れさん?」
純「はい そうです。」
元上司「びっくりしましたよ。 いきなり乗り込んできて『お前らにクビにされてから 俺の人生 メチャクチャや』言うて 暴れだすから。」
純「本当すみませんでした。」
元上司「警察沙汰にしてもええんですけど なんや 酔っ払ってるみたいやし 一応 元ウチの社員なんで。 早く連れて帰ってください もう。」
純「はい。 あの本当申し訳ありませんでした。 二度とこんなことないようにしますので 申し訳ありませんでした。」
純「お父ちゃん なんでお酒なんか 飲むのよ こんな時に。」
善行「キンキン言うな お前 酔っ払っておって なんやったか よう覚えてへんねん。」
純「何やってんのよ こんな時にさ。」
善行「第一なんで お前が来るねん。 俺はな 正を呼んだんや。」
純「お兄ちゃんはね これから面接なんだって。 お母ちゃんのためにも仕事見つけなきゃならないからって言って。」
狩野家
玄関前
善行「なあ?」
純「うん?」
善行「おかあちゃんの病気 ほんまに治らへんのんかな?」
純「とにかく 家族が協力して進行を遅らせるしかないの。」