店内
糸子「大将 すんません。 やっぱし うちのミシンで 縫うてきます! ほな!」
小原家
小原呉服店
糸子「も~う 腹立つな もう!」
ハル「糸子? 糸子!」
糸子「何?!」
ハル「あんた スイカ 食べるか?」
糸子「食べる!」
駒子「こんにちは~。」
糸子「駒ちゃん?!」
駒子「糸ちゃん!」
糸子「いや~! 久しぶりやなあ! 元気にしちゃあった?!」
駒子「うん 糸ちゃんこそ!」
糸子「いや はは~! 元気やったあ!」
駒子「よかった 繁盛してんなあ!」
糸子「してる してる!」
(笑い声)
駒子「そうかあ。 ほな そのドレス作りは いつごろ 終わりそうなん?」
糸子「う~ん 全員の分が終わるんは そやなあ… あと2か月。」
駒子「ほな それまで待つわ。 やっぱり 糸ちゃんに縫うてほしいよって。」
糸子「ごめんやで。 けど はよ出来るように するさかい。」
駒子「そうゆうたら あれから 若女将に会うた?」
糸子「奈津か? 会うてない。 どないしてる?」
駒子「いや 若女将は どうっちゅう事 ないけど やっぱり 女将の方が かなり がっくり きてるわ。」
糸子「そうか… 結婚 どないなったんやろ?」
駒子「入籍だけ するんやて。」
糸子「そうか。」
駒子「喪中やさかい 式が挙げられへんやろ。」
糸子「延期したら ええのにな。」
駒子「いや そやけど 大将 いてへんようなったし 女将が そんな調子やし 若女将も とにかく はよ 店に 男手が欲しいちゅうんも あんちゃうか。」
糸子「ほうか…。」
駒子「いや せやけど 案外 元気やで 若女将。」
糸子「え?」
駒子「会いに行ってみい。 ケロっとしてるさかい。 相変わらず ツンツンしてるし ズケズケ物言うし あれは 心配いらんわ。」
糸子「元気…? 元気な…。」
<元気? 奈津のアホ。 何 強がってんよ>
吉田家
書斎
奈津「はあ お母ちゃん?! 何 寝てんのん?『木野旅館に 京都の西岡さん だんじり 見に来てるよって 挨拶 行っとくこ』て 言うたやろ?」
志津「ああ…。 あんた一人で 行っといて。」
(ため息)
<何を一人で 我慢してんよ>
<泣かな あかん。 こらえた あかん。 うちが 泣かしちゃる。 けんかでも 何でも 吹っかけて 泣かしちゃるよって>