譲「僕 そんな 強ないですもん。」
糸子「アホか! ハハハ! ほんなん 誰かて強ないわ。 弱ても どないか つないで つないで やっていくしか ないんや。 みんな そうや。 うちのボーイフレンド 見てみ。 91人もおるがな。 群れたり ごまかしたり 慰め合うたりしてるうちに 人間は やっていけるんや。 あんたらが やっていけん訳がないがな。 心配しな。」
栄之助「先生。」
糸子「あ?」
栄之助「いつか うちの奥さんが 先 死んでしもたら 僕も 先生のボーイフレンドに 入れて下さい。」
糸子「あんた そん時 うち なんぼやねん?」
栄之助「130歳くらい?」
(笑い声)
糸子「ま 飲み! しっかりしいや。 アホぼんらが。」
孝枝「これ 昔 金ぱく 貼っちゃあった やつちゃいます?」
譲「そうです。」
糸子「金ぱくカステラけ? もう貼らへんよう なったんやな。」
篠山「あれ やっぱり 時代の流行 やったんちゃいます?」
フミ子「バブルやったよってなあ。」
篠山「そうゆう事です。」
糸子「余計なもん 貼らんかて 十分 価値あんでなあ。 おいしいわ!」
孝枝「うん。」
糸子「納骨は あんじょう済んだか?」
譲「はい おかげさんで。」
<なあ 譲。 キラキラを剥がされて むき出しになってしもた 40男の本性は あんたが思てるより もっと ずっと きれえなんやで>